皆さん、お久しぶりです。
Matephysiです。

いかがお過ごしでしょうか。

今日は研究室に配属されてから 3年が経過し、
博士課程1年になってしまった僕が

研究室生活を送るうえで意識してほしい「101」

を3つ紹介します。

ちなみに、「101(one o one)」は英語のスラングで
基本や基礎、入門編という意味です。

僕が所属する研究室では、新たに配属されたB4が
研究計画立案や文献調査に四苦八苦しています。

もちろん彼らには口頭で伝えていますが、
是非このブログを読んでくださっている皆様にも知っていただき、
自身や後輩の研究活動に活かしていただければと思います。

背景を練る~自分は何がしたいのか~

まずは、「背景」について十分に調査してください。

皆さんは既に、
研究をする上での背景、いわゆるイントロダクション
を文献などを参考に勉強しているところかと思います。

もちろんそれも大切ですが、あえて一つ目に取り上げた理由は他にあります。

それは、自分がその分野で本当にしたいことをを探すという

今後の研究活動の行動指針となるようなバックグラウンドを構築してほしい

からです。

この絶妙なニュアンスは、英語で考えていただければわかると思います。

「introduction」は導入のことで、辞書によると

an occasion when something is put into use or brought to a place for the first time

https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/introduction

という意味です。すなわち、初めて導入された物事やそれに対する説明を意味しています。

その一方、backgroundは背景のことで、辞書によると

the things that can be seen behind the main things or people in a picture

https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/background

という意味です。すなわち、ある物事の背後にあるものや人を意味しています。

よって、導入として与えられた研究テーマが置かれた状況を単に記述するのではなく、

その研究テーマの背後に隠された物事や心情を探ってほしいのです。

残念ながら、研究を始める前の今のタイミングを逃すと、実験等に忙殺されて
果たして自分がやりたいことは何なのか。
今の研究のどこがおもしろいのか。
どんな価値があり、どんな価値が提供できるのか。

を吟味している時間は無くなります。

やる意味が見出せないと、多くの場合は
途中で挫折する
しんどいけどやるしかないから文句を言いながら頑張る
人(先生)から言われたことをやる単なる労働者になる

となり、いずれの場合もあまり幸せにはなれないと思います。

科学的、学術的な背景を単に勉強するだけでなく、
自分自身の内面も見つめなおし、
自分の気持ちに正直になって研究テーマと向き合ってください。

正解を作り上げる~夢と論理と~

僕の知る限り、多くの人はとてもまじめに取り組んでいて、
多くの先行研究、参考文献を読んで勉強しています。

しかし、先行研究の位置づけが間違っているなと感じることがあります。

覚えておいてほしいことは、

先行研究には「正解」はない

ということです。

世の中に二番煎じの研究テーマはありません。
日本の大学で研究室のPIをやっておられる方々ならそれを知らない人はいません。

もちろん、あなたが与えられた研究テーマも、唯一無二のテーマです。

これまで勉強と言えばテスト勉強だった学生からすれば、
いかなるタスクもある程度探し勉強すれば「正解」が見つかるというのが常識でした。

しかし、研究はそうではありません。
あなた自身が「正解」を作り出し、「正解」を正解たらしめなければならない
のです。

では、ここでいう「正解」とは何なんでしょうか。

それは、あなたの想い論理性です。

上述の通り、背景を練る過程で自分自身の興味関心が明確になることと思います。
そこを出発点かつ最終地点として、学術的な問題を提起してください。

いきなり、自分の願望を学術領域に落とし込むのは至難の業だと思います。

そこで、先行研究や先輩方の研究を参考にして、自分の興味関心に近しい学術的な課題を探し、
どこまで理解されているのか、どこがまだ理解されていないのかを調査してください。

また、どのようなストーリーを作り、どのような論理展開で興味関心を学術的な課題へ投影しているのかを勉強してください。

そのようなプロセスを通して、
自分自身の夢を論理的に学術的課題へと帰着させ、
また、その学術的課題をクリアすれば自分自身の夢が叶うというストーリーを展開してください。

現実的には、まずは自分自身の興味関心を探求しながら、
先輩や先生に研究テーマに関連した論文を1、2報教えてもらい、読んでみるといいと思います。

焦らないで、着実に。

最後に当たり前のアドバイスを。

大丈夫。焦らないで、着実に積み上げていこう!

つらい日々、うまくいかない日々の後には、
必ず頑張ってよかったと思える日が来ます。

無理して耐える必要は全くありませんが、
大きく飛躍できる日を思い描いて、苦境も楽しんでください。

先輩としては、研究日記をつけることをお勧めします。

僕は、研究日記には、
・今日やりたいこと
・今日入り込んできたタスク
・今日気づいたこと、調べたことなど
を書いていて、特にやるべきことが終わったらその都度消しています。

漠然と一日を過ごすと、一日の終わりに振り返ったときに何をしてたのかと不安になりますが、
実際にノートに書きだして完了した課題と残った課題を明確化することで、
思考は漠然とした不安から不安をもたらす解消すべきタスクへと移ります。

そうなれば、明日こそはそのタスクを終わらせればいいと割り切れます。

ちょっとした工夫で漠然としたストレスは解消されます。

研究は、いわば自分の弱さと向き合い、解消していく営みです。

日々工夫を凝らして、昨日の自分よりも成長した自分になれるように、
試行錯誤を繰り返しましょう!!

いかがだったでしょうか。

今現在、新たに始まった研究生活に苦しんでいる人や、
同期や後輩で苦しんでいる人がいる方は是非参考にしてください。

最後に、僕の好きなSUPER BEAVERの一曲「嬉しい涙」を紹介します。

近い将来、「嬉しい涙」を流せるように、
時に休みながら、時に苦しみながら、
今を精一杯生きましょう!!

ご覧いただきありがとうございました!
是非、次回の投稿もお楽しみに!

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