皆さん、こんにちは。Matephysiです。
いかがお過ごしでしょうか。

イギリス人歌手Henry Moodieさんの新曲「still dancing」を和訳した
前回のブログ記事はご覧いただけましたでしょうか?

この曲も彼の素敵な歌声懐かしさを覚えるメロディ歌詞が表現する情景
見事に調和している最高の一曲です!

今回は、その記事では触れることができなかった歌詞の趣を
英語の文構造に注目して掘り下げたいとを思います。

なお、本記事の内容は先日Podcastでも配信しました。
文字よりも音声がお好みの方はぜひPodcastでお聞きください!

深掘り1

冒頭部分の歌詞と和訳

If you see me on the street looking for my friends
trying to find my feet with a bottle in my hand
Don’t judge me
just come back and love me

ボトル片手に平然を装って
友達を探している僕を道端で見かけても
平気だって決めつけないで
ただ戻ってきて、愛してほしいんだ

ポイント:文章のパターンに注目

文章を読んだとき、形容詞や副詞、関係代名詞、現在分詞や過去分詞がどの部分を修飾しているのか
分かりにくいときがあるかと思います。

そのような場合には、文の構造や単語の形(時制)のパターンを探してみてください!

曲の歌詞なので、そこまで複雑ではないですが、複雑な文章に対してどのように考えればいいのかに対する基礎練習にはなるかと思います。

例えば、冒頭の歌詞では、
looking」と「trying」がともに V+ing (現在分詞)という形で共通している
ことが見て取れます。

すると、単なるローマ字の羅列が次のように構造的に整理できます。

文の構造パターンから文節のまとまりを見抜いて構造化すると、
長文和訳のハードルが一気に下がる気がしませんか?

また、続く「Don’t judge me」は命令形の否定で、割と強い感情的な表現です。
勝手に決めつけないで!」っと声を荒らげるようなイメージがあります。

ここで、次の文章「just come and love me」も命令形としてみることができます。

したがって、感情的に「Don’t judge me」と訴えるのと同等の熱量で
「just come and love me」と訴えている
のではないか
と想像することもできます。

このように、文章の共通部分に着目すると、
辞書的な意味だけでなく、言葉の背後に潜む情緒やその変化も感じ取ることができる
ようになります!

深掘り2

サビ部分の歌詞と和訳

The day that you said goodbye
all of the music died
Somebody, tell me why I’m still dancing

I’ve been in this club all night up until closing time
And I know you changed your mind, but I’m still dancing
dancing like you never left

君がさよならと言った日
すべての音楽死んだんだ
なのになぜ僕がまだ踊っているのか、誰か教えてくれ

僕は閉店まで夜通しずっとこのクラブにいたな
そして、君が心変わりしたことは知っているのに、けど僕はまだ踊ってる
まるで君に見捨てられていないかのように踊っているんだ

ポイント:動詞の時制に注目

動詞の時制(現在形、過去形、現在進行形、過去分詞形)は、英語を習う際に一番に触れる英語の概念ではないでしょうか。

play – played – played – playing のように単純に変化するものから、
write – wrote – written – writingのように、複雑に変化するものまで存在し、
暗記に苦戦した記憶がある方も多いのではないかと思います。

これは、単に英語という言語のルールとしてそうしなければならないということの他に、
これらの時制を適切に扱うことによって、聞き手に話の時間的奥行を想像させるという役割を持ちます。

時制の役割は、日本語で考えると理解しやすいのではないでしょうか。

僕がカフェで英語を勉強する間に、店内で流れる音楽に耳を奪われてしまう
僕がカフェで英語を勉強した間に、店内で流れた音楽に耳を奪われた
僕がカフェで英語を勉強している間に、店内に流れていた音楽に耳を奪われてしまっていた

これらの文章はすべて意味を理解することは出来ても、
その文章によって伝えられる意図はそれぞれ若干異なっているように感じられます。

英語も日本語と同じです。
時制を見逃すとちょっとした意味の履き違えによって、印象ががらりと変わってしまいます。

逆に言えば、時制をきちんと捉えて文章を理解することで、
その文章が描く情景を適切に想像することができるようになるのです!

例えば、サビ部分では、
said」「died」は過去形
tell」「know」は現在形
I’m dancing」は現在進行形
I’ve been」は現在完了形です。

時系列を意識して文章を整理すると、次のようになります。

僕の画力のせいであまり分かりやすいとは言えませんが、
時間的奥行を構造的に理解できるということが伝わっていれば幸いです。

このような時間的奥行を感じると、過去を回想し今に思いをはせる切なさを
身をもって感じ取ることができ、歌詞や曲の印象も変わってくるのではないでしょうか。

まとめ

今回は、イギリス人歌手Henry Moodieさんの新曲「still dancing」の歌詞を用いて、

文の構造のパターンや時制に注目することで、
辞書的な意味だけでは表現できない人間の感情を読み取ることができる

ということを説明してみました。

そんなこと気にしてなかったという人は、
是非、ご自身のお気に入りの曲の歌詞や作品を見てみてください。

作者が込めた情緒的な時間の流れを把握でき、
作品が今まで以上に味わい深いものになるのではないかと思います!

Podcastはブログよりも高頻度で更新しています!
皆様の作業や睡眠導入のお供になればと思いながらお話しておりますので、
ご興味がある方は、ぜひお聞きください。

ご覧いただきありがとうございました!
是非、次回の投稿もお楽しみに!

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