アルジャーノンに花束を [新版], ダニエル・キイス(著), 小尾美沙(訳), 株式会社 早川書房, 2015. (Amazonリンク)
IQ70程度で知的障害がある主人公チャーリィ・ゴードンが手術をして知能を飛躍的に高める過程を、
彼が認めた経過報告という形で追体験できる小説です。
著者のダニエル・キイスさんが「チャーリィはわたしです」と答えたように、
小説でありフィクションでありながら登場人物の様子がリアルに思い起こされ、
実話を読んでいるようでした。
知的労働が過度にもてはやされたり、あるいは過度に攻撃の対象にされたり、
短絡的に表面的な知識を付けた人がネット上で分かったフリをして発言する現代社会では必読と言っていいのではないかと感じました。
今後、子育てや退職、老後など、
様々な人生の分岐点で読むと、また違った景色が見えるのかなと思いました。
Matephysi評価
★★★★☆
2024年12月22日