傷つきやすいアメリカの大学生たち:大学と若者をダメにする「善意」と「誤った信念」の正体, ジョナサン・ハイト, グレッグ・ルキアノフ(著), 西川由紀子(訳), 株式会社 草思社, 2022. (Amazonリンク)
多くの大人が子どもたちを思いやるが故に行う親切な行為に
むしろ若者をダメにする影響があると論じる本書
「僕の言葉が相手を刺して傷付けてしまうかもしれない」
「僕の善意は相手に誤解され、刺されるかもしれない」
様々なハラスメントが問われやすい現代社会
誰を信用していいのか分からない日常
多くの大人がそれに応じた対処をしていることでしょう。
あるいは、恐怖のあまり若年層と関わることをやめた方々もいるかもしれません。
しかしながら、それらのあらゆる対処法が間違っているとしたら。
というより、皆さんもうすでにその事実に気付いているのでは??
若者の僕から見ても、相手を思いやっているように見えて実は責任逃れをしているだけだと感じる行動に何度も遭遇します。
そのたびに迷惑をかけているような、その一方で存在を無下に扱われているかのような、複雑な気持ちになり元気がなくなります。
傷付きやすい、病気になりやすいと思われている若者も周囲をしっかりと観察し、
それに応じて反応して生活しています。
かつての皆さんがそうであったように。
本書に興味を持った人は、本書を片手に、若者に突撃してみてください。
危うさを感じたら、一緒にこの本を読んでみてください。
衝突と対話、そして和解を通してしか、人間は理解しあえないのだと思います。
Matephysi評価
★★★★☆
2024年5月15日