資本主義の<その先>へ, 大澤真幸(著), 株式会社 筑摩書房, 2023. (Amazonリンク)
現代社会を批判しようとすると、どうしても資本主義批判になりがちである。
ただ、批判を通じてよりよいものを手に入れようとするその姿勢そのものが資本主義的である
そのような観点を持ったことがなかったので、目から鱗だった。
そして、客観的ば資本主義的態度が「科学」であり、
主観的な資本主義的態度が「文学」であるという。
今の自分はその両方の獲得を目指しているんだなあと思考が整理できた。
繰り返しになるが、
特に根拠もなく、そして自分も存分に恩恵を受けているにも関わらず、
むやみに資本主義批判をすることの無知蒙昧さを教えてくれた本書は素晴らしい。
すべてを網羅しているわけではないので説得力も自信もないが、
2023年に発売された本の中で一番感銘を受けた本かもしれない。
Matephysi評価
★★★★☆
2024年5月14日