ホーム » Japanese translation » [好きが分からない] Heart Race ― Fly By Midnight

皆さん、こんにちは。
Matephysiです。

いかがお過ごしでしょうか。

今日は、本日公開されたアメリカを拠点に活躍するデュオFly By Midnightの

「Heart Race」

を取り上げます。

Fly By Midnightはロサンゼルスを拠点に音楽活動をしている二人組の音楽グループです。

LanyやLauv、Looteのように、チルくてエモい素敵な音楽を届けてくれるお気に入りの歌手の一人です。

まずはその新曲を聞いてみてください!

ちなみに、日本時間の3月14日(金)13:00というド平日真昼間に公開されたので
早く聞いて歌詞を見てみたいと、ずっとソワソワしていました。笑

今回もFly By Midnight独特の淡い雰囲気をまとったクセになる曲ですね!
最高です!

それでは、どのような曲なのか、歌詞を見てみましょう。

Maybe there’s universe where I’m not so cursed
I don’t go date to date like such an introvert

And maybe there’s a town on some Swedish countryside
It takes a plane to make the whole wait justified

Go slow
I overheard someone act like they know
Like I don’t

And I try
But I don’t see it so black & white
Maybe that’s why

https://youtu.be/YCN9gK5uNN4?si=uy6Y_VaC70e_e2ly

たぶん、僕が厄介事に巻き込まれなくて
こんな内向的な人みたいにデートで終わってばかりじゃない世界線ってあるよね

そして、たぶんそういう世界はスウェーデンの田舎町にあるんだ
すべての期待感を正当化するには、飛行機に乗るしかないんだ

ゆっくり行こう
僕は恋心を何も分からないのに
恋心を知っているかのように話す誰かを偶然見かけたな

そして、やってみよう
けど、僕は好意に白黒をはっきりつけられない
たぶん、だからかな。

Matephysi

日本語の歌詞にあるような、省略することで解釈に含みを持たせ
世界観を浮かび上がらせるような歌詞ですね!

そのため、なかなか和訳が難しいです。
部分的な直訳では意味不明になってしまうので、
全体の歌詞を一度眺めてから、意訳しました!

単語自体はそこまで難しくないかと思います。

ただ、「呪う」を意味するcurseの形容詞形cursedは直訳すると禍々しいので、
厄介ごとに巻き込まれやすい
という風に訳しました。

また、go date to dateは直訳すると、「デートからデートに行く」となります。
すなわち、デートを渡り歩いている状態なので、
デートを繰り返すばかりでそこから先へとつながっていない様子が伺えます。

そのような恋愛に実りのない状況に対して、
この曲の主人公は、とにかく現実逃避をしたいようです。

現実逃避先として、
スウェーデンの田舎町(a town on some Swedish countryside)が出てくるのは興味深いですね!
割と日本人も同じ感覚を持っているかと思います。

なお、waitは待ち時間という意味ですが、一般にワクワクしながら待つ様子を表現します。
恋愛に対する空虚な期待感を表現しているのだと思います。

続く歌詞は、悩める人の心情を的確に表現しています。
つまり、短いフレーズで終わる1行目とそれ以降とでは心境が異なるのです。

ときには、自分自身を肯定して
「ゆっくりでいいんだ」「挑戦していこう」
と前向きになりますが、すぐに弱気になってしまいます。

実は、この部分の和訳は少しばかり厄介です。

overhearは「偶然立ち聞きする、盗み聞きする」という意味の単語です。

では、何を偶然立ち聞きしたのでしょうか。

それは、“someone act like they know”です。。。

knowは一般的に他動詞として使用されるので、この文は完結していません。
また、省略されているのかと直前を探してみてもしっくりくるものがないのです。
(さすがに、「現実逃避先を知っている」というのでは、詩として美しくありませんよね。)

ここで、主人公が何に悩んでいたのかを思い出す必要があります。

主人公は、全く進展しない恋愛に対して悩み、逃げ出したくなっているのでした。

続く歌詞の“Like I don’t”“like they know”の否定だと考えることができるので
周りの人にはできて自分にはできないことがknowの目的語であり、
それは「恋心」だと言えるかと思います。

さて、この曲の象徴的でクセになるサビ部分の歌詞は次のようなものです。

It feels like it’s a heart race wasting
My time spent chasing a heart worth saying to

Feels like I’m just struck here pacing this heartache station
I’ve been right here waiting for you

https://youtu.be/YCN9gK5uNN4?si=uy6Y_VaC70e_e2ly

価値があるって言える愛を追いかけるために費やされた自分の時間を
無駄にしている人生な気がする

なんだか、この胸の痛みという空間を歩きながら、ただここで立ち往生しているみたいだ
僕は愛する人をここでずっと待っているのに

Matephysi

この曲の主人公の恋愛に対する悩みが吐露されています。
サビなだけって、世界観が明確になってきましたね!

冒頭のIt feels like ~は割と口癖のような感じで使うことが多いような気がします。
日本語で言うところの「まあ、なんていうか~な気がする」というフレーズに相当します。

部分的に直訳すると、
「自分の時間を無駄にしている心拍な気がする」
となります。

Heart raceはこの曲のタイトルでもあるので、意訳したくはなかったのですが、
心拍、すなわち心臓の鼓動は生きていることの証拠なので、
分かりやすくするために「人生」と意訳しました。

そして、何のために人生を無駄にしているか気がするのかと言えば、
a heartなのです。

心臓という意味もありますが、これはどちらかというと「こころ」を意味し、
すなわち、愛情と意訳できるかと思います。

また、後半部では、自分の内面をheartache stationという比喩で表現しています。

上手い表現が見つからなかったので、直訳的に「胸の痛みという空間」と訳しましたが、
これはすなわち、空虚感の漂う荒野と言えるのではないでしょうか。

上手くいかない恋愛や人間関係に荒んでしまう精神面を
駅という誰しもが利用し人々で溢れていながらも、
心からの交流がない無機質な寂しさを連想させる場所

を例にして表現している点には感銘を受けました!

続く歌詞も見てみましょう。

Wheels like mine in my mind keep on runnin’ round runnin’ round runnin’ round

Yea cause if my heart starts braking
my heart stops racing for you

https://youtu.be/YCN9gK5uNN4?si=uy6Y_VaC70e_e2ly

僕の心の中の自分自身のような車輪は回り、回り、空回り続けている

そうなんだ、もし僕の気持ちがブレーキし始めれば
僕の心は君を追いかけるのをやめてしまうから

Matephysi

ここでは、自分自身を車輪に例えています。

runnin’ roundが繰り返し3度も述べられていることから、
相当なまでに空回りしている様子が強調されています。

さらに、次の歌詞が象徴的です。

なぜ、この曲の主人公が自分自身を車輪に例えたかと言うと、それは、恋愛において主人公が
ブレーキをかければ進むことすらしなくなってしまうから
だそうです。

この曲の主人公が恋愛に対して葛藤を抱えていることが端的に伝わってくる表現ですね。

I swear to God I had it once
It was too good to be true
She was so evangelistic
And I just wasn’t in the mood

But cheers to all my effort
And here’s to being fine
Cause hell I just might find her face in a cloud nine silver line

https://youtu.be/YCN9gK5uNN4?si=uy6Y_VaC70e_e2ly

実は一度だけ愛情を感じたことを神に誓うよ
それは信じられないほどよかったんだ
彼女はとても宗教熱心だった
そして、僕はただそんな気分にはなれなかったんだ

けど、僕のすべての努力に乾杯しよう
そして、健闘を祈ろう
だってそうだろう?僕は史上最高の希望の光の中で彼女を見つけ出すかもしれないんだから

Matephysi

ここで、この曲の主人公が一度だけ恋愛感情に目覚めた瞬間があることを告白します。

歌詞を解釈する前に、英単語・英文法を簡単に紹介しておきます。

too~to doは「~しすぎてできない / するには~すぎる」という表現です。
したがって、“too good to be true”は「本当にするには良すぎる」となります。

また、evangelisticは、日本語でもエバンジェリストという言葉があるように
キリスト教福音派の伝道師的側面を意味します。

さらに、here’s to~は乾杯のフレーズです。
○○に乾杯!」というように、“Here’s to life!” “Here’s to future!”などと使います。

cloud nineは日常的には「積乱雲」を意味しますが、天国に最も近い場所を指すことから、
天に上るほど至高の」という意味もあります。
そして、最高であることを表現するときは、“on cloud nine”の形で使用するようです。

今回は、inという前置詞が使用されているので、
“cloud nine”は後方の“silver nine”を修飾していると考えれます。

“silver line”は、太陽の光を遮る雲であっても、その裏側は光り輝いていることから転じて、
雲の隙間から差し込む光のように「悪い状況における一筋の希望の光」を意味するようです。

ninelineで韻を踏んでいるところも興味深いですね!

以上のことを踏まえると、この曲の主人公が惚れた女性は宗教熱心だったのです。
そして、理由は分かりませんが、彼は宗教的な気分にはなれなかったようです。

しかしながら、この曲の主人公はそんな状況に乾杯します。

なぜなら、自分自身の暗く苦痛な人生が終わりを迎える頃には、
曇天から太陽の光という一筋の希望が差し込むと同時に、
天国へ行く手助けをしてくれる聖職者の一人として彼女に会うことができる
からです。

もちろん、本当にそうなのかは定かではありませんし、
これもまた、この曲の主人公の現実逃避の一つだと思います。

実際、“cause hell”のようにスラング”hell”を用いていることから、
かなり強い語気で投げやりになって発言している様子が伺えます。

以降の歌詞はほとんど同様なので上記の和訳を参考にしていただくことにして
最後の歌詞へと移ろうと思います!

Years they floor and
Drive right past my
Racing heart
For you

https://youtu.be/YCN9gK5uNN4?si=uy6Y_VaC70e_e2ly

長い年月は僕の鼓動をまごつかせ
僕の鼓動を無視して進む
あなたのために

Matephysi

“they”とありますが、直前の“Years”を指し、強調する役割を果たしていると考えられます。

なお、僕も初めて知ったのですが、“floor”は「床」という名詞の他に、口語として
(人を)やり込める / (問題が人を)まごつかせる
という意味を持つようです。

また、“drive past”は、本来曲がるべきところを通過して直進していく様子を表す表現です。

したがって、ここでも
無慈悲に流れていく年月が自分の人生を無駄にしていく様子
が描かれていると考えられます。

ただ、なんだか人生が無駄になっていることを諦観したように感じるのは気のせいでしょうか。

恋愛感情を見失ってしまったこの曲の主人公は、
恋愛感情を唯一自覚した瞬間に固執しています。

しかしながら、叶わなかった恋が人生の終わりの瞬間に訪れることを悟ったことで、
その瞬間を心待ちにしているように思えてしまいます。

さて、毎度チルくエモい曲を届けてくれるFly By Midnightの新曲
「Heart Race」
はいかがだったでしょうか。

この曲を和訳しているとき、現代人の、特に若者の心情を的確に表現していると感じました。

マッチングアプリの普及により、人によっては異性と出会う機会や可能性は増えたのかもしれません。
ただ、デートにデートを重ねても「愛はこんなものじゃない」という感覚がつきまとい、
結局、恋愛感情を見失ってしまっている方が多いのではないでしょうか。

本日公開されたばかりのFly By Midnightの新曲「Heart Race」は
上手く言語化できないような恋愛に対するモヤモヤを
淡く切ないメロディーに乗せてすくい上げてくれる曲
でした!

彼らの今後の活躍に期待しましょう!

ご覧いただきありがとうございました!
是非、次回の投稿もお楽しみに!

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